DANGEROUS WORLD TOUR初日(1992年6月27日 ドイツ・ミュンヘン)のいろんな映像を捉えたドイツのTV番組。 BAD WORLD TOURの終幕以来3年半ぶりのWORLD TOURのスタートということもあり、観客のテンションもいきなり最高潮! ただでさえ残っているフィルムの数が他の2つのワールドツアーに比べ圧倒的に少ないのがDANGEROUS WORLD TOURなだけあって、この特番に含まれている「Billie Jean」、「Black Or White」の初日のライブ映像はかなり貴重! 前回のバッドツアーよりはるかにスケールアップした規模になっている為、開催場所のオリンピックスタジアムへの半端ない数々の資材の搬入やステージ組み立ての模様、貴重なリハーサル風景、ミュンヘンでの滞在映像など30分の内容。 これから世界26ヶ国69ステージに向けいよいよ始まるDANGEROUS WORLD TOURの興奮と期待感がぎっしり詰まっている。
DISC 2はいよいよ本編「Live In Bucharest The Dangerous Tour」!! ルーマニアはブカレストに7万人を集めてのショー。マイケル34歳。
マイケルのファンの方はかなりの確率で唯一の公式DVD「ライブ・イン・ブカレスト」をもう既に持っているか、ご覧になったことはあるだろう。 一つしか出していないゆえに、「ライブ・イン・ブカレスト」の編集には観客のカットの多さも含め、マイケルの指示がかなり入っているという。 確かにこの日のライブの盛り上がり方はかなり異様。というのもルーマニアの御国事情もあるらしいのだが。 まるで全国民の目の前に救世主が現れたかのよう。 公式DVDでは「マイケルという存在はやっぱり偉大」と感じられ、BBCバージョンでは(絶頂期の?)マイケルと貴重なDANGEROUS WORLD TOURの全貌を存分に楽しめるといったところか。
DANGEROUS WORLD TOURの4つのセットリストで全て行われている(実はBAD WORLD TOURの2nd Legから採用) 「I Just Can't Stop Loving You」~「She's Out Of My Life」の流れが非常に泣ける! まずは「あなたを愛さずにはいられない」と感情をこめて歌い上げる。 が、曲の途中でデュエットの女性(サイーダ・ギャレット)が突然ステージから消え、「I Just~」も途中でぴたっと終わる。 そして「あの娘が消えた」となり、今度は悲しみをこめて歌う。で、「ハグガール」がステージに登場という流れ! 2つの曲によってひとつの物語を生み出しているというわけ。
「Smooth Criminal」でのゼロ・グラビティの仕組みのネタばれ部分も公式版とは違った角度からチラッと確認できるのもひそかに嬉しい。 「Thriller」もスケールアップ、DANGEROUS WORLD TOURならではの「Will You Be There」も心に沁みる。 このツアーで初お披露目の「Heal The World」では、新体操の女の子が落とした、地球儀に見立てたボールをマイケルが拾ってあげるところからスタート、さらには演出全般にわたってもかなりイケてる。 さらに感動の「Man In The Mirror」からロケットマンエンディングへと、終盤にかけて全員のボルテージも最高潮、失神者続出の中で幕を閉じる。