今回ご紹介するのは「【DVD】LIVE IN LONDON RAINBOW THEATRE 1979(レインボーシアター)」です。 ジャクソン5として活動していたモータウンより移籍後、大ヒットを記録した78年発売のアルバム「DESTINY」を引っさげ、79年1月から約1年続いたDesteny World Tourを開始。3rd Legまで含めると全部で124公演行ったツアーの極めて序盤、1st Legのロンドンレインボーシアター(10~13公演目)で行われたステージ映像を収録。マイケル21歳。 このDesteny Tour中にマイケルのソロ・アルバム「OFF THE WALL」の発表があり一時中断。このロンドン公演はその変更前のステージ。 再開後(2nd Leg以降)の後期ツアーでは、「Off The Wall」「Rock With You」「Don't Stop 'Til You Get Enough」など、マイケル色の強いナンバーが組み込まれ、イメージ的には「マイケルジャクソン&ジャクソンズ」といった感じに様変わりしてしまう。 よって純粋なるマイケルをリードボーカルとした「ジャクソンズ」のライブ映像としてはほぼ見納めのステージとなってしまう。
では本編。前回書いた「【DVD】JACKSON5 DVD LIVE IN MEXICO 1975(ジャクソン5 メキシコ 1975)」のステージでは後半のクライマックスの位置にいたノリのいいジャクソン5時代のナンバー「Dancing Machine」で幕開け。ソウルフルなムードたっぷりで会場のボルテージを一気に引き上げる。 当時の新曲「Things I Do For You」に続き、マイケルの見せ場である「Ben」へと続き、バラードながら既に会場の熱気は最高潮! 「MEDLEY MOTOWN」では「I Want You Back」「ABC」「The Love You Save」「I'll Be There」とジャクソン5時代のモンスターヒットナンバーが続く。 この流れはデンジャラスツアーやヒストリーツアーなどで毎回組み込まれる定番メドレー(「ABC」はほとんどないが・・)で、それの貴重なオリジナル版となる。 もちろんデンジャラスツアーやヒストリーツアーではステージ上に兄弟がいなく、「I'll Be There」では毎回マイケルが兄弟を想い、しゃがみこんで感極まるシーンがあるが、ここではその兄弟と一緒のステージのため楽しんでこなしている。またそれも新鮮。
(このDVDの動画ではありません。画質はこの動画よりもキレイです。)
メドレーに引き続きステージ後半に差し掛かる。「Enjoy Yourself」「Destiny」とマイケルが観客を煽りまくっていき、観客との息もぴったりで異様な盛り上がりに。 最期の曲「All Night Dancin'」が終わったとたんにいったんメンバーが一斉に退散。 そしてこのDVDの最大の見所であるアンコール「Blame It On The Boogie」へ。レインボーシアターを埋め尽くした観客は総立ちで大合唱。 観客最前列の女性に舞台袖にある花一輪を渡すマイケルがいたり、しばらく花束を渡そうと頑張ってマイケルに手を伸ばしていた最前列の女性にしばらくたってマイケルが気づき、無事花束を受け取ってしばらくその花束を持って歌う微笑ましいシーンがあったり、マイケルソロ活動後のワールドツアーでは考えられない映像がこの曲の間だけ見ても盛りだくさんに詰まっている。 さらにこの曲は、アルバム「OFF THE WALL」発表後の後期Desteny Tourでは「Shake Your Body」に代わり、封印となる。 これだけ観客が盛り上がる名曲なだけに、本当にレア映像となってしまい残念かつ大変貴重。 テンションMAXの観客席が最期に良く映るのだが、人種、年齢の枠を超えた人たちが彼らの音楽でひとつになっている所もやはり感動するポイントである。