最後のLA公演での「Shake Your Body」の演奏中にマイケルがグループ脱退を表明するのだが、何よりもこの「Shake Your Body」での兄弟のアドリブチックなセッションが素晴らしい!全員が思うようにバラバラに動き回っているのだが、合わせる所はビシッと合わせる。 特に感慨深さもなく、本当に全員がステージを楽しんでいるのが伝わる。 このDVDの全てがファンの方にとっては見ごたえがあるのだろうが、特にこのラストセッションが一番の見所のように思う。
DVDでは確認が難しかったのだが、カンザスシティー公演の際に、難聴の子供たちのグループが招待されていたらしい。 彼らは耳が聴こえないのにもかかわらず、マイケルの動きにあわせて手をたたき、体を揺する姿がそこに。 彼らの何人かがかろうじてノイズが聴こえる程度でほとんどの子供たちは全く何も聴こえず、マイケルに答えようと試みても、声の出し方も解らない。 しかし、彼らは心の底から存分に楽しんでいる。 そんな彼らを、周りの誰もが耳が聴こえない子たちだなんて思わないだろう。。。 彼らは手話で必死になってマイケルに「I LOVE YOU」と伝え続けたらしい。
マイケルのパフォーマンスは人種の壁を超え、国境を超える。もちろん彼らにも。
画質、音質もはやはり期待値よりは程遠い。幸いにも個人的にこのDVDの中でも特に繰り返し何度も見返したい部分(前半の「Billie Jean」や後半のLA公演の「Shake Your Body」あたり)は画質、音質のレベルは悪くない。★3つくらいか。 これから開かれるマイケル伝説の幕開けであり、バッドツアー前哨戦のこのヴィクトリーツアー、映像自体が貴重なので、少々ガマンしてでも一度は見ておきたいDVDです。